BOEING 747-200
公開:2004年11月20日
改訂:****年**月**日 |
BOEING 747-246B(JA8131) 日本航空/成田空港(さくらの山公園)
100型をベースに中央翼の燃料タンクを大型化して燃料搭載量の増加を図り航続距離を延長したジャンボジェットの長距離型が本機、ボーイング747-200です。
■開発の歴史 |
空前の巨大旅客機として華々しく登場したボーイング747型機ですがその開発段階で重量超過やエンジンの推力不足といった問題を抱えており、開発スケジュールが迫っていたことから初期型である100型は当初の目論みより低い性能に抑えて開発が続行されましたが、ボーイング社では抜本的対策としてまだ初期型の開発途上である1968年10月に早くも改良型の747B型機の開発を発表、機体構造等に手が加えられた200B型機が1970年10月に初飛行し、翌年1月に最初の発注先ノースウェスト・オリエント航空で路線就航を果たしました。
■特徴 |
改良型である本機の特徴は、100型をベースに機体外形はそのままに機体各部や着陸装置を強化して、中央翼の燃料タンクを大型化、エンジンも水噴射装置付で推力が増加された<JT9D-7A>へ変更して最大離陸重量を引き上げて燃料搭載量を増加させ航続距離を伸ばしたことで最初の機体は100型と比較して客席数は336席とほぼ同等、最大離陸重量は30t以上引き上げられた356.1t、航続距離は1500km以上伸びて10096kmというもので、その後もエンジンの推力増加と低燃費化、そして最大離陸重量引き上げによる燃料搭載量の増加で航続距離の延伸が図る努力が払われた結果、最大離陸重量は377.8t、航続距離は11397kmに達しました。
また搭載するエンジンをユーザーである航空会社の希望で変更できるようになったのも本機からで従来のプラット&ホイットニー社製<JT9D>シリーズに加え、ジェネラルエレクトリック社製<CF6>シリーズ、ロールスロイス社製<RB211>シリーズから選択できるようになってその後の旅客機開発に大きな影響を与えました。
■生産と派生型 |
本機は純旅客型の200B型を標準型に様々な派生型が生み出され、1971年に登場した200F型は本機開発段階から構想があった純貨物型で機首にカーゴドアと呼ばれるバイザーのように跳ね上げるドアが装備され側面の窓関係はなくドアも最低限にされています。ただ中にはアッパーデッキに窓がついているモデルや旅客型からの改造された関係で一部に窓が残っているモデルもあります。
その他、1973年には機首のカーゴドアは残したまま側面には旅客型と同じように窓やドアを設けて需要に応じて旅客型と貨物型に転換できる200C型(Cはコンバーチブル、転換の意)、翌年には旅客と貨物を混載できるようにアッパーデッキと客室前部を旅客、客室後部を貨物室とした200Combi型(Combiはコンビネーショナル、混載の意)も登場しています。
ユーザーの声に応えて様々な派生型が生み出された本機は増え続ける航空輸送に呼応する形で世界の航空会社で導入され続け1971年の登場以来、1990年の生産終了までに387機が製造され400型が登場するまでジャンボ一族で最も多い生産機数を誇り、現在も多くの機体が活躍しています。
■日本のジャンボ(2) |
日本では日本航空が旅客型の200B型を1971~86年という長期に渡って19機導入しましたが、その時々に応じてエンジンや仕様が変更されており例えば初期と後期とでは最大離陸重量が30t近く、航続距離も1000km以上の差が生じています。現在は経年化で徐々に退役が進められており、現在は日本航空で6機、日本アジア航空で2機、JALウェイズで1機の合計9機にまで減少しています。
一方、貨物型の200F型は1974~91年までに10機を導入しましたが、こちらも導入時期によってエンジンや搭載貨物重量が異なりまたこのうちの2機は新造機がほとんどを占める日本航空では珍しい中古機で現在も9機が活躍中ですが旅客型と同様、経年化に伴う退役が予定されています。
一方、全日空も国際線開設にあたり200B型を1986年から中古機を含め6機を導入、”LR”の愛称で活躍しましたが近年は貨物型200F型への改修が進み現在は国内線向けに2機のみが在籍しています。貨物型へ改修された機体を運航する日本貨物航空は新造機を含めて10機を運航しています。
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||