マクドネルダグラスMD−87
McDonell Douglas MD-87
公開:2005年2月27日
改訂:****年**月**日


McDonell Douglas MD-87(JA8281) 日本航空ジャパン/羽田空港・第2ターミナル展望デッキ


 MD−81型機をベースに胴体を主翼の前後で約5m短縮した短胴型として開発されたのが本機、マクドネルダグラスMD−87型機です。

■開発の歴史

 C−9型機シリーズは10型以降、航空需要の拡大にあわせて胴体の延長による大型化を繰り返してきましたが最大座席数172席のMD−81型機では供給過剰となる例も出てきたことからマクドネルダグラス社では初めてとなる胴体短縮型の開発を企画、胴体を主翼の前後にわたって5.31m短縮、あわせて垂直尾翼の大型化や水平尾翼の形状変更、空力パーツの改善や操縦系統の近代化を図った機体はMD−87型機と名付けられ、1986年12月、初飛行に成功しました。

■特徴

 機の特徴は、まず胴体を主翼の前に2.90m、後ろに2.41mの合計5.31m短縮を図ったことで座席数は最大139席となり、垂直尾翼の延長や水平尾翼前縁の形状変更等機体の細部に渡って空力の改善を図られています。さらに操縦席にはそれまで一部にデジタル計器を取り入れるに留まっていた同社製の機体として初めてCRTによる電子飛行計器システムを導入、操縦性能の向上が図られています。その一方でエンジンはMD−81型機で搭載されているもののさらなる改良型を搭載、エンジン推力は変わらないため高い離着陸性能を有することとなりさらにオプションで燃料タンクの増加を図れば5000km以上の航続距離を持つことができる高い性能を誇ります。
 なお本機で採用されたコクピットはその後MD−88型機やMD−90型機へ移植されています。

■生産と派生型

 機は標準型の他、オプションとして床下貨物室の一部に燃料タンクを設置すると共に最大離陸重量を増加させた航続距離延伸型がありますが、基本的に外形は一緒です。1986年から生産が開始されましたが、1999年、ボーイング社との合併に伴い他機種との競合関係も生じることから76機で生産終了となりました。

■日本のMD−87

 本では東亜国内航空が騒音規制が厳しい伊丹空港でのYS−11型機の後継機となる低騒音ジェット機に代替枠が認められることからエンジン出力に余裕があって静粛性に優れたMD−87型機を1985年11月に発注、1988年6月から路線就航を開始した本機は8機が導入されていますが、同社が発注した機体のコクピットは既に導入されているMD−81型機と同じ資格で乗れるようにあえて機械式計器を多く使った既存のコクピットになっています。

マクドネルダグラスMD−87 諸元
日本航空ジャパン マクドネルダグラスMD−87
項目 データ
全長:39.75m
全幅:32.87m
全高:9.3m
最大離陸重量:57.0t
エンジン:プラット&ホイットニー<JT8D−217C>
推力9,070kg×2基
巡航速度:815km
航続距離:3000km
乗員/乗客:2人/134人
展示室
当館で展示しておりますマクドネルダグラスMD−87型機についてご案内しております。
日本航空ジャパン
(旧日本エアシステム)

MD−87型/8機運航中(1988〜)

マクドネルダグラスMD−87
(JA8281)
旧塗装・JAノLロゴ付

マクドネルダグラスMD−81
(JA8280)
新塗装


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