ボーイング 747SR−100
BOEING 747SR-100
公開:2004年11月20日
改訂:****年**月**日


BOEING 747SR-81(JA8157) 全日空/羽田空港(京浜島海浜公園)


 限られた発着枠の中で増え続ける航空旅客に対応するため短距離の国内線に大型機が必要という独自の事情を抱えた日本の国内線向けにあわせて開発されたジャンボジェットが本機、ボーイング747SR−100です。

■開発の歴史

 ーイング社では年々増える航空需要に空港が処理能力や騒音問題を抱え安易に増便ができないという特殊事情を抱えた日本向けに、高需要の短距離路線向けに特化した747型機の派生型を日本の航空会社に提案、それに応じて日本航空が発注、1973年9月に初飛行を果たし、翌月路線就航を果たしました。

■特徴

 機の特徴は、外形は100型と同様ながら頻繁な離着陸に耐えるため機体構造や着陸装置の強度を増し、飛行時間も100型では飛行62000時間、離着陸24600回とされているのに対し、SR型ではそれぞれ42000時間、52000回に耐える構造とされ、また他にもブレーキ冷却装置やオートブレーキ等を装備しています。また最大離陸重量も258.5tに制限されていますがこれは短距離運航を目的とするため燃料を多く搭載する必要がないことと重量で算定される着陸料を節約するため、さらに騒音を軽減することも目的としています。ただ燃料タンクの容量は100型と同様であることからわずかな改修と書類上の手続きで長距離型とほぼ同じ性能を発揮することができます。

■生産と派生型

 本の航空会社向けに提案しただけに本機を発注したのは日本航空と全日空の2社だけで合計24機のみですが全日空の機体は同社の国際線展開にあわせてエンジンを換装、内装も国際線仕様に改修されたタイプや日本貨物航空へ譲渡され貨物型に改修された機体もあります。

■日本のジャンボ(5)

 本では日本航空が国内幹線の主力機材としてロッキードL−1011型機、マクドネルダグラスDC−10型機を選定で破り、1973〜75年に7機を導入しますが、事故で1機を失い、残る6機は経年化と後継機の導入で1994年までに全機が退役しました。

 方、全日空は国内幹線の主力機材として導入したロッキードL−1011型機が早々に容量不足を感じる内容となったため、1978〜83年に合計17機を導入しましたが、このうち後期に導入された機体は同時期に導入された200型と同じジェネラルエレクトリック製<CF−6−45A>を搭載、内装を国際線仕様とされ国際線のチャーター路線や欧州・ハワイ路線に就航しましたが現在は徐々に引退が進められています。この他、日本貨物航空向けに貨物型へ改修された機体もありますが、こちらは200型と性能に格差が生じて運用に問題が出たため1機のみの改修に終わりました。

ボーイング 747SR−100 諸元
(1)全日空 ボーイング 747SR−100(国内線仕様)
(2)全日空 ボーイング 747SR−100(国際線仕様)
(3)日本貨物航空  ボーイング 747SR−100SF
特記のないものは共通
項目 データ
全長:70.51m
全幅:59.64m
全高:19.33m
最大離陸重量:(1)263.9t
(2)(3)340.5t
エンジン:(1)ゼネラル・エレクトリック<CF6−45A2>
推力21,090kg×4基
(2)(3)ゼネラル・エレクトリック<CF6−50E2>
推力23,810kg×4基
巡航速度:(1)(2)880km
(3)916km
航続距離:(1)(2)2590km
(3)5714km
乗員/乗客:(1)3人/528人
(2)3人/411人
(3)3人/112.0t
展示室
当館で展示しておりますボーイング747SR−100型機についてご案内しております。
全日空

ボーイング747SR−100
(JA8148)
国内線仕様機

ボーイング747SR−100
(JA8157)
国際線仕様機
日本貨物航空

ボーイング747SR−100F
(JA8158)
 


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